カタキを食い散らかすような形相で食事をする、この子は……。誰もが、このメインビジュアルを眼にすれば、興味をそそられるはずだ。
可愛いんだけど、その一言では済まない不思議な何かがある。だって、いかにも「余所行き」な赤い服を着ているけど、髪は少し乱れているし、後ろには布団が敷きっ放し。白い洋皿で食べているのはベーコンエッグか? 右手の後ろに見えるちょっとレトロ(!?)な台所と、この取り合わせは妙にアンバランスだ。よくよく見ると、ふすまも左右の色が違い、引き手だってちょっと変だぞ……。
改めて「未来ちゃん」を眺めると、この子が実在しているのか、確信がもてなくなってくる。どこか奈良美智氏が描く少女みたいだ。
川島小鳥さんは言う。
「これは『未来ちゃん』という作品なんです」。
「使っているのはカラーネガで、普通のプリントを目指しました。今回はラボで処理してもらいましたが、自分で焼く時も普通が好きです」
未来ちゃんの一瞬の表情をとらえたアップと、味のある田舎の街、自然風景の中で広角、点景として切り取ったカット、そして彼女のユニーク な仕草を連続して撮影した組写真が絶妙なバランスで配置されている。色かぶりしたようなカットが数点混じり、それがまた家族アルバム的な雰囲気を醸し出 す。
最近我爱上这本写真集。
常在我心 。
沒有留言:
張貼留言